息子氏の語彙数がここ数週間でかなり増えたことを実感しています。もしかしたら、彼はもともとその言葉を知っていたのかもしれませんが、それを何らかの形で音に出すことができるようになったのです。これまでの状況についてはどう対処すべきかと考えていましたが、ようやく前途が明るく見えてきた気がします。
これまでも、発音が不明瞭だったり、不正確だったりするものの、息子氏は自分の名前を言うことができていました。しかし、どうしても苗字が言えなかったのです。我が家の苗字は、例えば「姉小路」や「大徳寺」のような特殊な名前や音節の多いものではなく、むしろ「山本」のようにほぼ平坦な発音が続くものです。それでも、息子氏にとっては覚えるのが難しかったのか、あるいは覚えることに意味を見出せなかったのかもしれません。
一般的に、子供が自分の名前を言えるようになるのはいつ頃なのかと調べてみたところ、2~3歳前後のようです。それを考えると、下の子(現在4歳)は、3歳頃には自分の苗字や名前、さらには両親や親戚の名前をスムーズに言えていたなと思い出します。
息子氏にとっては、私と同じで名前に何も感じないのかもしれません。私自身は名字や名前に特別な意味を見出しません。たとえば、私が山本という名前を持っていたとして、誰かが私を鈴木と呼んだとしても、それは私にとっては問題ではありません。ただの記号だと思うのです。
それだけに、息子氏が自分の名前を覚え、それを記憶に留め、声に出すことができるようになったという事実は、私にとっては大きな進歩と感じています。
それでも、彼の発音やアクセントは非常に特異なものです。主治医や言語聴覚士からも、息子氏のプロソディ(イントネーション、リズム、アクセントなどの話し言葉の音韻的側面)に異常があると指摘されています。なぜ息子氏が特定の部分を強調し、声を高くするのかはわかりません。彼の言葉が外国語のように聞こえる理由も、これが一因かもしれないと思っています。
ただ、そうやることで、落ち着くのかもしれませんし、彼の発話意欲を尊重したいので、そのまま受け入れています。ある日、憑き物が落ちたようにしゃべってくれたらいいなと思いつつ…。
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